世界文化遺産姫路城の鯱鉾も、このたびの改修工事で新しいものと取り換えるとか。
今日、その鯱鉾の窯出しのニュースが流れていました。
奈良県平群町の窯元で制作したとのことですが、窯出しの瞬間の緊張はものすごいでしょうね。
先日姫路城に行った時に、代々の鯱鉾の実物が展示されており、その写真を撮っていたので、改めてじっくり見直してみました。
二つを横に並べるとこのようになります。
左が「明治」の改修時、右が「昭和」の改修時のものですが、全然仕事の密度が違いますね。
アップで見比べていただければ一目瞭然です。
「明治」のは扇型の鱗が一枚ずつ立体的に重なり、まるで手彫りの彫刻のようですが、
「昭和」のは型に押しつけてつくった粘土のイメージが拭いきれません。
高い屋根の上ですから、下から見上げてもディテールの違いはわからないと思いますが、
こういうものはやはり作品に込められた精神性も大切でしょう。
平成の職人も、おそらくこれらに負けじと良い仕事をしてくれているはずですが、
結果的にはやはり時代の空気が映し出されるのでしょうね。
さあ、「平成」の鯱鉾はどんな出来栄えなのか・・・ぜひ一度近くで確かめてみたいものです。
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