2012年3月29日木曜日

水都大阪クルーズ

今日はルーマニアに帰る友人の送別会を兼ねて、
10人で船を貸し切り、水都大阪めぐりのクルーズを楽しんできました。
天満橋八軒家から乗り込み、大阪城の天守閣を見て向きを変え、
中の島の東端に差し掛かると、ちょうどタイミング良く噴水の放出時間と重なりました。
噴水と言っても、まるで消防ポンプの散水ですね。


ここから阪神高速に沿って東横堀川を南下、川に突き刺さる柱脚の列はちょっとSFっぽい雰囲気?
途中、閘門の2重扉で水位調整をしてから道頓堀川へ。もしこの水位調整がないと、道頓堀川の水位も1.8mほど上下するので、道頓堀の遊歩道も水没するとか。
この辺りはさすがミナミの中心部、大きなネオンで昼間のような明るさでした。


水面すれすれの低い位置から見上げる大阪の夜景もこれまたおつなもの。
見る角度が違うと知っているはずの街もまったく新鮮に映りますね。
道頓堀川の西のはずれにも水位調整の水門があり、大阪ドームをまじかに見ながら北へ折れて木津川に突入。
この辺りは住宅街で全体に薄暗く、振興マンションの明かりだけが水面に揺らめいています。
中之島の西端からは南側の土佐堀川じゃなく、北側の堂島川をさかのぼり、朝日新聞の入っているほたるまちやまだ建築中のフェスティバルホールの超高層を眺めながら元の乗り場まで帰りました。
飲み食いしながらの2時間でしたが、ほんとにあっという間でしたね。
良い企画をしていただいた幹事さんに感謝です。

2012年3月18日日曜日

「ホットスポット」(書籍)

NHKは時々すごいドキュメントを放送することがありますね。
ETV特集の放射能汚染地図は見落としたのですが、文化庁芸術祭大賞他を受賞するなど、かなりの出来栄えだったようです。
この本「ホットスポット」(NHK ETV特集取材班 講談社 \1600)は、その番組の制作にあたり、現地取材を行ったディレクターやスタッフ、研究者達7名によるレポートです。

若くて行動力があり放射能の現地調査に情熱を燃やす木村さんと、老齢ながら豊富な経験と驚嘆すべき放射能測定術を持つ岡野さんという二人の技術者(博士)の力を借りて、採取試料の分析を京大原子炉実験所、広島大、長崎大に依頼し、測定器を搭載した車に乗り込み、現地の路上を縦横に走るうちに、当時まだ知られていなかった30km圏外のホットスポット(高放射能ゾーン)が浮かび上がってくる・・・企画から放射能実測そして取材へと至るこの過程そのものがまさにドキュメンタリーで、思わず一気に読んでしまいました。
手分けして行った現地取材のあれこれももちろん書かれているのですが、その内容は省きます。

別の角度で興味深いのは、「情報を住民に伝えようとしない」政府の姿勢や、NHKの報道姿勢の内情まで窺い知ることが出来ること。
局内で、一旦飛ばされた(現場を外された)人が、突如降って湧いた原発事故により、過去の放射能取材の経験を買われ、再度現場に呼び戻されるいきさつや、取材途中で、局の上層部から「小出さん(京大原子炉実験所助教)との協力は偏向取材ではないか」と詰め寄られ、あわや番組のオンエアが流れそうになるエピソードなども書かれています。
何も触れられてはいませんが、この本の出版元がNHK出版でないというのも、何かいわくがあるように思われてなりません。

2012年3月11日日曜日

3・11

東北大震災からちょうど1年、TVにかじりついて特集番組を見るという手もあったのですが、脱原発の意思表示もチラリとしておこうと思い「さよなら原発関西1万人行動」という催しに参加してきました。
大阪中之島公会堂で講演会(&演奏会)があり、その後、広場に集まった参加者で2:46分に黙とうのあと、御堂筋を難波まで行進してきました。


私の見たところでは、参加者は1000~2000人ぐらいでしょうか。(会場、コースは他にも数か所ありますが)
私がデモらしきものに参加するのは、40年以上昔の学生時代を除けば、ほんと初めてですから、学生時代の緊迫感が思い出されて、始めはあまりの違いに唖然としながらも、すぐにパレード風のくだけた雰囲気に慣れ、貸していただいたタンバリン?をたたきながら歩いていました。
多くの皆さんが手作りプラカードや楽器などの鳴り物を持参しておられます。
子連れファミリーも多くて、時々子供たちの相手もしながら、和やかなウォークでした。


東六甲縦走

冬の間は体が縮こまって運動不足気味となり、足腰の筋肉もだいぶ弱ってきました。
これじゃいかん、ということで六甲山へ行ってきました。
今月末に六甲全山縦走の予定があるのですが、このままでは到底無理なので、その足馴らしを兼ねてです。
宝塚から登り、六甲~麻耶を経て神戸三宮までの約35kmほど。
最近は比較的暖かい日が続いたので、雪もほとんどないだろうと思っていたのですが、
上の方は意外に雪がありましたね。



ランニングシューズで行ったので、雪がとけてジュルジュルのところもあり、シューズを濡らすまいと苦労しました。
六甲ガーデンテラスの手前では全山縦走中の知り合いランナーと鉢合わせ。
ロードは両脇に少し雪が残っている程度ですが、山道に入ると雪がありました。
ただ、樹木にはほとんど積もっていないので、樹氷のような雰囲気には程遠いですね。
麻耶さんの下りあたりから、左ひざが痛みだし、普段の練習不足を露呈してしまいました。
この写真は布引の滝ですが、上が雄滝(おんたき)下が雄滝の滝壺から落ちる夫婦滝です。


帰宅後、風呂に入りながらアイシングをしておきましたが、普通に歩く分には問題なし。
筋力の衰えによる痛みなので、適度な練習を続けるうちに治るはずです。

2012年3月9日金曜日

今年の梅

昨日はじめてうぐいすのそれらしいホーホケキョを聞いたので、梅が気になり中山寺に出かけてみました。
中山寺の梅林は開花時期が周辺(たとえば伊丹の緑が丘公園)より2週間ほど遅いのが普通。
それでも例年ならそろそろ見ごろを迎えるころだが・・・残念、今年はまだ蕾が多くてせいぜい2分咲きが良いところ。
それでも待ちきれないカメラマンが、早咲きの枝を狙ってシャッターを切っていました。
小さな梅の木の足元には、まだ冬の花、水仙が咲いていました。


ついでに、最近のトレーニング不足を補うために、奥の院まで足を延ばしてきました。(往復6km)
ここもしばらくご無沙汰だったのですが、なんといつのまにか、車道とかわらない立派な「遊歩道」がぁ(@@)
西の芝生広場の方から「遊歩道」工事が始まっていることは知っていたのですが、これが奥の院にダイレクトに繋がるとはゆめゆめ思いませんでした。
両側の縁石はすでに出来あがり、路盤の砂利と井桁に組んだ鉄筋が、鳥居のすぐ下まで迫っていました。
土の遊歩道ならまだしも、コンクリート舗装やがな!
山道を歩いて、汗を滲ませたどり着くのが奥の院とばかり思っていたのですが、これじゃまもなく車でも行ける俗世間に様変わり。
便利になるのを喜ぶのは夜間の警備員ぐらいじゃないのかな?
これで少しはお賽銭が増える?
まさか、駐車場までつくる気では?
例によって、流水を呑み、お賽銭10円を放りこんで、手を会わせ、少々眉をひそめながら山を降りてきました。

2012年3月3日土曜日

司馬遼太郎記念館

好きな作家を一人挙げよと言われたら迷いますね。
藤沢周平か司馬遼太郎・・・でも、この二人は傾向がまったく違うので、比較はできませんよね。
このお二人の小説は、けっこう読んでいると思うのですが、悲しいかな、読んだ尻から忘れてしまい、粗筋もろくに言えないのが辛いところ・・・(^^;
去年、講演のまねごとで鶴岡へ行く機会があったので、藤沢周平記念館に立ち寄ってきました。
http://hige103.blogspot.com/2011/04/blog-post_28.html
安藤忠雄さんの設計で有名な司馬遼太郎記念館は、その気になればいつでも行けるのが災いして?ついついのびのびになっていました。
ところが、このたび、司馬遼太郎記念館の地下ホールで「菜の花寄席」があると知り、ならば、寄席見物も兼ねて行ってみようということに。
2月12日が司馬さんの命日「菜の花忌」ですが、記念館へ向かう歩道脇にも菜の花が多数飾られていました。
この写真は記念館に隣接する司馬さんの居宅ですが、菜の花の向こうが書斎の窓ですね。
ガラスの反射と影で内部があまり写っていませんが、実際は窓越しに司馬さんの書斎の様子が窺えます。



ガラス回廊を歩いて記念館のエントランスへ。
メインの部屋は、地下1階から地上2階まで、吹き抜けの壁面すべてが書架という造りですが、その空間の迫力と壁面に並んだ本のボリュームに思わず圧倒されてしまいます。
カメラを構えようとしたら「室内は撮影禁止です」ですと。(^^;
NHK-TVの影響でしょうか、「坂の上の雲」の日露海戦などのパネル展示はあったものの、全体の構成としては、展示は比較的少ないですね。展示をあれこれ見せるというよりは、大書架に治まる膨大な本を強調することで、司馬さんの偉大さ、仕事の膨大さを表現しているのがこの記念館の特徴なんでしょう。

寄席の方も良かったですね。
旭堂南青の講談「水戸黄門漫遊記」もなかなかでしたが、桂春蝶(三代目)の「地獄八景亡者の戯れ」と「八五郎出世」の熱演には、笑いはもちろんですが、おもわず涙まで出そうになりました。
「寄席」だけでも、十分納得できるレベルでしたね。