2014年1月6日月曜日

四国88カ所(土佐編-3)

民宿の老夫婦に見送られ7時に出発。まもなく朝日が顔を出し、ひたすら国道を西へ。
目指すは34km先の28番大日寺。

 安芸市内を横切るあたりでは、古い様式の民家もちらほら。

市営球場前あたりから、国道と平行して走る自転車道に入り、海沿いに歩くいていく。

 ゴムボートで小島に渡り、釣りをしている人も。

光る海に元気をもらいながらひたすら歩く。

昔の人は、海岸沿いの岩場や砂地を草鞋で歩いたんだから、たいしたもんです。

歩きはじめて17kmあたりで、トンネルから出た黒潮鉄道を上から眺めることができます。

まもなく安芸市から芸西村に入ります。松並木の多い自転車道を進んでいると、無料お遍路接待所があり、硝子戸からこれらの案山子が見えたので立ち寄ってみました。
80歳だというお爺さんが話し相手になってくれ、ミカンをいただきみました。
「こんにちはいらっしゃいませ 栄子」と書かれていたので、奥さんの名前は栄子さん?と聞くと、正解でした。これらの人形はすべて奥さんの手作りだとか。

この辺りは、船の残骸が散らばっていることが多く、なんとなく雑然とした雰囲気があります。
お遍路さん用の無料宿泊所もありましたが、泊まるにはちょっと勇気を要しますね。

海岸べりに自生しているサボテンです。

このサボテンには紫色の花が咲いていました。

海の光ってるのが良いですね。

琴ヶ浜のあたりは良く整備された公園になっています。屋内プールもあり、野外劇場の屋上は展望台になっており、これはそこから見渡した海。堤防付近からの景観と、さほど違いはないような。

お龍とその妹の銅像も立っており、桂浜の竜馬に向かって手を振っている姿だとか。ウミガメの産卵地なので保護に協力をという看板もありました。

芸西村と香南市の境界にあるコンビニで簡単な昼食。レンジでチンする鍋焼きうどん。^^
自転車道のトンネルを数本くぐる。この近辺はサイクリングコースが良く整備されている。

橋を渡るとすぐに夜須駅。

駅前にはかなり広い道の駅や公園もあり、けっこう賑わっている。
写真は高架を走る黒潮鉄道の電車。以前一度乗ったことがあるが、1両編成で単線の高架を走るので、モノレールと錯覚しそうになる。

やがて道は海沿いを離れ、香南市の中心部に向かう。市役所の前を過ぎれば残りは後わずか。
石段の参道を登って、2時50分に28番大日寺に到着。

本堂にはお寺で良く見かけるカラフルが布がかけられていましたが、おそらく正月用の装いだろうと思われます。

山門からの石段を上から見下ろしたところ。

さてと、今回の予定はこれにて終了したものの、この先の帰る経路までは考えていなかった。
19:15分の飛行機は取れているので、高知経由という手もあるが、うまくいけば16:45分の便にキャンセル待ちで乗れるかもしれないと思い、最寄りの駅(のいち)でタクシーを拾い直接空港に向かったが、キャンセル待ちで乗れたのは直前の人まで(>_<)
結局、空港で時間をつぶし、予定通りの便で帰ってきました。
肉刺もできてしまいましたが、歩くに苦労するほどでもなかったので、まあ、良しとしましょう。

四国88カ所(土佐編-2)

7時に宿を出る。少し肌寒かったが、山道を登り始めるとすぐ汗がじんわり。展望の開けたポイントに着く頃には、朝日もすでに山の端から離れていた。

途中、一旦車道を横切りさらに階段を登り切ると、26番、金剛頂寺の山門に到着。
ここの正月用の飾りつけは、クロスに立て掛けられた日章旗と寺の旗。
24番の最御崎寺が室戸東寺と呼ばれるのに対し、ここは室戸西寺という呼び名もある。

ここの山門にもでかい藁草履が。

山門をくぐると水引を意味したものでしょうか、紅白の輪が並んでおり、その向こうに本堂の姿が。
納経を済ませ、次に向かうが境内が広くてちょっとわかりにくい。

 サボテンの花だと思うが名前は知らない。岩の間からたくさんぶら下がっていた。

祠の横を通り、宿坊の方角をしめす案内はあったが、そのまま宿坊に入ってしまいそうな気がして、裏側の道を進む。

こんな観音さんもあったので、メインの通路に違いなかろうと思っていたのだが、

車道に出てそのまま下っていると、なんとぉ、始めに横切った山門の下までやってきた。(焦)
あわてて廻れ右。往復で1kmぐらいは余分な道をあるいたかも(^^;

このような山道を下っていくと集落に出る。
白い袋をかぶせた果樹林が見えて来て、なんだろうと思っていたたが、どうやら枇杷のようだ。

国道と平行して走る道を進んでいると、大きなクジラの像が現れた。何の建物かは判らずじまいだが(^^;

自生している水仙もあちこちで見かけた。

国道に架かった橋とその向こうに海が見える。

こんな石積の塀も。

この川を渡り、しばらく行くと道はだんだんと山の中に入っていく。

国道は海沿いを走っているが、できるだけ旧道を通りたい。


峠からは光る海が見える。

山中でお墓参りをしている家族の横を通りかかると、奥さんがあわてて軽四のなかからミカンを取り出し、
「この時期、この道を歩くのはプロのお遍路さん、これは今年の初接待です。」
プロのお遍路には首をかしげながらも、ありがたく大きなミカンを頂戴した。
山を下ってさっそく食べたが、甘い汁が乾いた喉を潤し、まっことうまかったぜよ。^^v

色んな岩を目で楽しんだり、トンビの姿を追いかけたり、

川を渡るときは風景を楽しんだりしている間に、

いつのまにか奈半利町から田野町に入り、古い民家が残っている街並みを見ながら進む。

民家の妻側にも瓦が段段に葺かれているものが多い。

電線に並んだ鳩。

トンビを写すのはなかなか難しいが退屈しのぎには良い。

27番、神峰寺(こうのみねじ)は片道4kmを往復しなければならないので、先に宿に寄って荷物を軽くすることにし、国道沿いに海をみながらまっすぐ進む。


安田川を渡るともうすぐだ。鯨かと思いながら写真を撮ったけど、良く見れば鮎でした。

民宿に到着。
足の裏に肉刺もできかかっていたので、腰を落ち着けると気力が萎える。必要最小限の荷物だけを持って、エイヤっとそのまま出かけることに。
1時間ほどで、標高430mまで一気に登って神峰寺の山門に到着。あとは下るだけと思うと、とりあえずホッとする。

ここの仁王さんはど派手な朱色。

この奥の階段を登ると、左手に本堂、右手に大師堂がある。

お大師さんの像。

本堂。

帰り道、文亘の畑。

ハウスに停まった鷺(だと思う)。

この花も良く見かけたが、名前は知らない。

宿から寺までは往復3時間ほどかかる人が多いようだが、2時間10分ほどで戻ってきたら、読みが外れたのか、まだ風呂の用意が出来ていないとか。
このあたりは夕陽が綺麗、運が良ければ”だるま”が見られると聞いて、浜に出てみることに。
なるほど、180度とは言わないまでも、160度ぐらいは水平線が見渡せる。
この日も比較的良い天気で、頭の上にはまだ青空が残っているものの、水平線付近には薄雲が横たわっており、夕陽が海に接する瞬間はみることが出来なかったが、広大な夕焼けには十分満足できました。



本日の行動距離。34km。