2011年3月6日日曜日

修二会(お水取り)

この時期、奈良で恒例のイベントと言えば、東大寺二月堂のお水取りですが、
ことし限定のイベントとしては、薬師寺東塔の特別拝観があります。
薬師寺東塔は創建後1300年を経て解体修理をすることとなり、その内部の特別拝観が始まっています。
欲張って、どちらも一度に見てしまえと言う事で、5日は奈良に行ってきました。

薬師寺では、まずは聚寶館と大宝蔵殿「慈恩大師像特別公開」を見学。
東塔の中へ入ると、東京スカイツリーのモデルにもなった?という揺れる芯柱が中心にあり、
それを4本の柱が取り囲み、4本の柱をさらに12本(一列4本)の柱が取り囲んで居ます。
そして、4本の柱と12本の柱の間に仮設通路が設けられており、見学者はそこをぐるっと1周するわけです。
天井板に書かれている極楽に咲くという花の模様は、かなり擦れており、よほど気をつけてみないと全体の形は判りません。礎石から浮いているという芯柱の底部を見たかったのですが、これは見ることができませんでした。

薬師寺から東大寺へ向かうルート上には、有名なお寺がいくつかあります。
薬師寺へ来る時は、いつもその北にある唐招提寺もワンセットで訪れることが多かったのですが、
このたびは唐招提寺は迂回路になるので省略させていただきました。
薬師寺を出て東へ車道伝いに4kmほど行くと、大安寺です。
ちょうど馬頭観音像が公開中でした。
境内にセットされたガーデンテーブルで、昼飯代わりのおにぎりをほうばって、途中、ならまちをぶらつきながら元興寺へ。ここは曽我氏のお寺ですね。
大安時、元興寺とも大伽藍を有する寺だったのですが、いまはどちらもちと寂しいですね。
元興寺から猿沢の池を挟んで北にあるのが興福寺。
ここは藤原氏の寺ですが、今でも立派な伽藍がたくさん残っています。
南円堂が西国33カ所の9番札所となっており、ここで御朱印を頂戴し、国宝館で有名な阿修羅像とご対面。
国宝館には阿修羅像以外にもおもわずうなりたくなるような仏像がたくさんありました。

そして、いよいよ東大寺へ。
大仏殿の参拝を済ますと、時間はちょうど5時。
まだ少し早い気がしたものの、人波に流されつつ二月堂へ脚を運びました。
始めしばらくは良弁杉の近くに陣取り座りこんでいたんですが、まもなくスピーカーで「全員起立、もっと詰めて!」という放送があり、時間と共に続々と人が増えてきました。
このあと最後まで約2時間立ちっぱなし。冷気が足の裏から立ち上がり、ともかく寒かった。
お水取りの行事をするのは12日だけだそうで、1日から14日までは正しくは修二会と言います。
満願の14日は10本の松明が勢ぞろいするらしいのですが、今回見たのは1本ずつの松明が順に回廊を移動するもので、一時に見られるのは左右2本。
それでも、松明がまわされ、火の粉がどっと散ると歓声が上がっていました。
写真撮影もフラッシュは禁止ですが、フラッシュの止め方がわからず写すのを断念。(^^;;;
冷えた身体を鍋やきうどんであっためてから帰路につきました。

見る方は気楽で良いのですが、修二会を行う練行衆の行法はとんでもなく厳しいものだそうですね。


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